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| ハサウェイ演じるアンディが「サイズ6号のおでぶちゃん」扱いされるところで、すでに観客の頭には「??」がつくと思うんですけどねー。 |
金曜日。夕方、表参道で友人Eちゃんと待ち合わせして、まずはアニエスb.へ。ここで開催されている写真展『バンダパール NYアンダーグラウンド60s,70s,80s』を見て来た。
10人のフォトグラファーの作品を一挙に見せるこの企画。点数もあるし、ウォーホルにバロウズ、ヴェルヴェッツ、ドールズ、ストーンズ、ラモーンズ、デビー・ハリー、イギーなどなど、いかにもニューヨークな貴重写真もたくさんあって、見応えはあるのだけど、限られた展示スペースと、一気に10人分という点数のバランスが悪いように思えた。
ゆっくり、間をおきながら、見たかったけど、それは無理。残念!
Eちゃんと話したこと。「この当時のアーティストは、やっぱりオーラが違うよね。言い方は悪いけれど、ある程度腕のあるカメラマンなら、誰を撮っても“作品”として成立する。それは多分、カメラマンの腕ではなく、被写体が放つオーラのせいなのだろう。そう考えると、最近は、オーラのないアーティスト(私たちの会話の場合、ミュージシャンを意味する)が圧倒的に多い。特にモノクロで撮影した日にゃ、雰囲気も何もなく、ただカラーより見劣りしてしまうだけ。哀しいね」
六本木に移動したところでEちゃんの仕事仲間Oちゃんが加わって『プラダを着た悪魔』を観る。平日の金曜日、19時15分の回。客入りはなかなか。
ジャーナリスト志望のアンディはファッションに対する興味がゼロ。それでも、キャリア・アップの為にまずは有名ファッション誌の編集長アシスタントとして働き出すも、その編集長が、一切の言い訳/質問を許さない独善的人間で…、というお話。アンディ演じるは、『ブロークバック・マウンテン』で光ったアン・ハサウェイ。一方の、悪魔編集長を演じるはメリル・ストリープ。こんなにお洒落で奇麗な役、久々じゃない!?
モード全開に着飾った同僚をどこかでバカにしているアンディ。だって、彼女の夢は『ニューヨーカー』か『ヴァニティ・フェア』で働くことだから。けれど、いつの間にか社内での相談役になっていたナイジェルの「ファッションをバカにしちゃいけない」という話に感化され、一念発起、編集長アシスタントにふさわしく外見を磨き、理不尽なリクエストにも対処していく。
ところが、だ。仕事ができるようになれば、当然忙しくなり、恋人の誕生会にも間に合わない。そんな彼女を、恋人や友人は「あなたは変わった」と責め始める。ここで、私は「なんで?」と思っちゃったのだ。一生懸命仕事をして、何が悪い!? 映画の中でだってアンディは、「人の心を失った」ような描かれ方はしていない。いつも上司のリクエストに応えるべく必死にかけずりまわっているだけ。一方では、恋人との約束をなんとか果たそうと努力してる。仕事のせいで、久々に会う父親とのディナーが壊れたり、恋人と時間を過ごせなかったり、協力者に言いよられてしまったりしても、別にいいじゃん、と思う私のような人間に、この映画を観る資格は、最初からなかったか!?
従って、結末も解せないのですよ。「なんでー??」。これって、働く女の子応援映画じゃなかったの!?!? どうやら、違ったらしい。
ハサウェイとストリープの熱演に救われつつ、男性陣キャストにまったく魅力がないのも問題。特に、アンディに近づいて来るクリストファーは、スコット・スピードマンが格好悪く年をとったらこんな感じ?みたいな風貌で、頂けない。こんな所にこそ、パトリック・デンプシーあたりをはめてくれたら、よかったのになぁ。