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SXSW (South By Southwest)

SXSW2006レポート Part2

XSW2006レポート Part 2



あまり体調がよくなかったので、夜までは比較的おとなしく過ごそうと決めるも、朝からはずせないパネルが。10時半からのNeil Young & Jonathan Demmeだ。ジョナサン・デミは、ニールのドキュメンタリー映画『Heart Of Gold』の監督である。インタビューの最後の方で「注目している若手バンドは?」と聞かれたおふたり。ニールは「新しいバンド風の音じゃないんだけど、Wolfmotherはいいね」。一方のジョナサンは、前夜私が会場に行きながら目にすることができなかったシカゴ産のM'sを挙げた。うーん、いい趣味してるかも、監督。11時半からウェイン先生と一緒にFlaming Lipsの新作を聴く会&質問大会があったのだが、ニール&ジョナサンが長引き断念。終了後、適当に6th ストリートのショウケースを流すもこれといった掘り出し物がみつからなかったので、サウス・コングレス地区に移動を決める。文字通り、ダウンタウンの南(サウス)に位置するこの地区は、有名レストランや老舗クラブ、古着屋、ギャラリー、雑貨屋などが並ぶおしゃれスポット。移動には、観光客はもちろん地元民にも嬉しい無料バス(通称ディロ:州の動物であるアルマディロから命名)を利用するのが便利でお得。









 サウス・コングレスにあるYard Dog Galleryは、ミュージシャンのアート作品なども扱うギャラリー。ここの中庭も昼間のショウケース会場になっている。13時45分からのNickel Creekに、まずは大拍手。デビュー当時から年齢を感じさせないテクニックが話題だった彼らだが、ここへきてそのステージにはエンターテインメント性が加わり、すっかり余裕と貫禄を見せている。もちろん、観客にも大受け。ブリトニー・スピアーズの「トキシック」をカヴァーするなんて、センスも最高! で、この後のミネアポリス産バンド、Tapes N' Tapesがまたおもしろかった。シンプルだけどどこかひねくれてて、一筋縄ではいかない感じが、ツボにはまった! そして、前夜の借りを返すべくM'sもここで。Aちゃんもやって来て一緒に鑑賞…と準備万端のところへ現れたのは、御大ニール&ジョナサン・デミ監督。「うわっ!」とびっくりの私とAちゃん。無料で配られているビール片手にニールもご鑑賞だよー。このMユs。なかなかグッド・ルッキングな男性アコースティック・デュオで、人気の秘密はどうやら歌詞。ジャック・ブラック率いるテネイシャスDの笑いを、もっと上品にした感じ!? シニカルな部分もありつつ、観客をおおいに笑わせていた。フィラデルフィアのルーツ・ロック・バンド=Dr.Dogは、レコードで聴くよりもパワーを感じさせる演奏ながら、個性という点には物足りなさが残る。

 Aちゃんと別れ、Spoon@TOWN LAKE STAGEへ向かう。TOWN LAKEは、その名が示す通り、ダウンタウンのはずれにある湖のほとりの広大な公園に設置された、SXSW会場の中では、恐らく1番たくさん動員できるステージ。ここは、バッヂやリストバンドを持たなくても無料入場OKなので、地元の若者や家族連れなどがピクニック気分で訪れてライヴを楽しむことができる。ということもあって、日本で言うところの縁日さながら、露天もたくさん並んでいて、楽しいのだ。地元出身のSpoonであるから、当然会場も盛り上がる。引き締まった演奏で、緩急自在のステージを見せるバンドなので、そろそろ全国区でブレイクしてもいいと思うのだけど…。


 6th Streetに戻って最初に観たのは20時からの>Guillemots@ETERNAL。イギリスはロンドンから参加している4人組。紅一点がスタンドアップ・ベースを弾き、ヴォーカル&キーボードがフロントマンという編成のユニークさには惹かれたが、演奏は今いち。曲はいいのだけど、その曲をライヴの場でまだ充分に活かしきれない感じ。がんばれ!



 21時半からのSmoosh@THE PARISH 2を目当てに移動するも、早く到着。そこで思いがけず観たDetachment Kitなるニューヨークはブルックリンのパンク・バンドが、なかなかよかった。やってることは決して新しくないし、パッと見はいかにもなパンク・バンドなのだけど、ひとりよがりにならず、観る者を惹きつけるパワーがちゃんと出てる。シアトル出身の少女ユニットSmooshのライヴを観るのは一昨年の11月以来。少し見ないうちに姉妹とも、だいぶ大人っぽくなっている。ライヴ慣れもしてきたようだし、そろそろ新作が欲しいかな。続いては同じくシアトルのLong Winters。SXSW06のラインナップの中では、私の期待リスト上位にあった彼らのライヴ。うーん、素晴らしいっ!! ルックスは…だけど、出して来る音楽はUSインディ・ポップ・ロック勢の充実を感じさせてくれる。よい曲に、よい演奏、よい歌、という基本がしっかり出来上がっているバンドなのだ。


 
 後ろ髪を引かれながら同じ建物の2階にあるTHE PARISHへ移動。これまた期待値の高かったTwo Gallants。サンフランシスコ出身のドラム&ギターというデュオ・ユニット。ホワイト・ストライプスをもっといなたく危なっかしくした感じ。ピンと張りつめたテンションが、クセになる。今夏、サマソニで来日! お薦めです。
 
 24時からはThe Like@ELYSIUM。ロサンゼルスのお嬢さんトリオは、揃って音楽業界著名人の親を持つ、いわば二世バンド。ルックスは可愛い。演奏も、まぁまぁ。でも、いかんせん曲が弱い。そして、今ひとつ彼女達の方向性が見えづらい。何をしたいんだろう? 方向性が定まらないから曲が弱いのかもしれない。


 この日のラストは再びサウス・コングレスに戻りThe Minus5@CONTINENTAL CLUB。スコット・マッコウイーおじさんと、ピーター・バックおじさんによるユニットで、今秋、遂に日本公演も実現する。R.E.M. という世界的ロック・バンドにいながらにして、こうして気心知れた仲間と音楽を楽しむことを忘れないピーターは、やっぱり私のロックンロール・ヒーローだ。ただしこの日のライヴは、レギュラー・メンバーでのショウではなかったので、よくも悪くも緩く、「お楽しみ」的な要素が強かったように思う。
SXSW (South By Southwest)